毎年悩まされる方が多い花粉症の季節がやってきました。今や2人に1人は花粉症と言われていますが、皆さまはいかがでしょうか。主に鼻水、目の痒み、鼻づまりなどの症状がありますが、日常生活に支障をきたすほど重度な方もいらっしゃいます。最近では花粉症の発症が少ないとされてきた小児での花粉症増加も指摘されているようです。1~4月頃にかけて多いのスギ花粉以外にも季節を問わず、一年中花粉は飛散しています。花粉症のメカニズムや悪化させないための対策、日常でできるセルフケアなどご紹介してまいります。

1.花粉症のメカニズム

私たちの身体は花粉という異物が鼻や目に入ってきた時、その異物を排除しようとする免疫反応が起こります。この免疫反応によって鼻水や、鼻づまり、目の充血、痒みが起こることを「花粉症」と言います。花粉症の主な原因は抗原抗体反応によるもので、スギやヒノキ、ブタクサ、イネなどの花粉(抗原)が鼻や目の粘膜にくっつくと身体の中に抗体が作られ、鼻や目の粘膜にあるマスト細胞と花粉(抗原)が結合します。再び花粉(抗原)が入ってくるとマスト細胞からヒスタミンなどの物質が分泌され花粉を身体の外に排出しようとします。このヒスタミンは鼻や目の神経や血管を刺激するため、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみ・目の充血・涙などの症状が現れてくるのです。

2.花粉症の症状と風邪との見分け方

花粉症の症状は、くしゃみ・鼻水・目・のど・顔や皮膚のかゆみなど首から上の症状が主な症状となりますが、他にも集中力の低下や眠気、だるさ、熱感、イライラなどの全身症状として現れてくることもあります。風邪との違いとして、鼻水の性質の違いがあります。

風邪による症状

鼻水は粘性が高く、黄色や青みがかった色をしている。くしゃみは間隔をあけて数回出る。
風邪の場合のどの痛みや発熱を伴うことが多い。症状は1~2週間程で治ることが多い。

花粉症による症状

鼻水はサラサラとしていて水っぽく鼻から垂れてきてしまう状態。回数が多く連続したくしゃみが特徴。
花粉症はアレルギー反応なので目のかゆみや充血が出てくることがある。
花粉が飛んでる期間に症状が現れるので2週間以上症状が続くようであれば花粉症の可能性が高い。

意外と侮れない鼻づまり

鼻づまりがひどくなると口呼吸になりがちです。鼻の機能であるにおいをかぐ・喉や肺などの呼吸器をを守る・異物を取り除く・温度や湿度の調整などの働きが弱くなってしまいます。また口呼吸によって、においや食べ物の味が分かりにくくなったり、口が渇くなどの症状の他、眠気や集中力の低下を招くことがあります。口呼吸では取り込める酸素の量が減少し、脳が酸素不足になり眠気が生じるのです。鼻のつまりやくしゃみが夜も続くと寝ていても途中で起きてしまったり充分な睡眠がとれないので、昼間の眠気や身体の疲れが取れないのでだるさなどにも繋がっていくのです。

3.花粉症になりやすい人、悪化させる原因

遺伝的要因

遺伝的にアレルギー反応を起こしやすい人は花粉症になりやすいと言われています。

生活環境

長年花粉が多い地域にいて花粉の影響を受け続けていると花粉症になる確率は高い傾向にあるとされていますが、花粉の量が同じでも排気ガスの多い地域の方が花粉症になりやすいと言われています。排気ガスと花粉を一緒に吸い込んでしまうとアレルギー反応が出やすく、またアスファルトが多いと花粉が土に吸収されず空気中に舞うので吸い込みやすく花粉症になりやすいとされているようです。

食生活の乱れ

インスタント食品やお菓子など食生活の乱れにより、腸内環境の悪化が原因の一つとされています。腸には体内の免疫細胞の7割を占めると言われているので、免疫機能には腸の環境によって大きく左右されます。

睡眠不足やストレス

睡眠不足やストレスは免疫やホルモンのバランスを崩しやすくなり花粉症の症状を悪化させる原因になってしまいます。免疫のバランスが崩れると少しの花粉にも過剰に反応してしまう場合があります。

喫煙やお酒の飲み過ぎ

お酒は血管を拡張させてしまい鼻づまりや目の充血などの症状を引き起こしやすくします。またタバコは鼻の粘膜を直接刺激し鼻づまりや鼻水を悪化させる原因となります。

4.日常生活での花粉症対策

主な花粉の飛散時期

花粉症は春のスギやヒノキ以外にも1年中飛散しています。

花粉情報に日々注意

花粉が飛散しやすい気象条件は晴天、曇天の日、前日に雨が降った日、気温が高い日、湿度が低く乾燥した日、強めの南風が吹いたあと、北風に変わった日は要注意です。

外出時マスクやメガネをつける

マスクをすることで吸い込む花粉の量を約3分の1~6分の1に減少させることが出来ると言われています。隙間があるとそこから入ってしまうのでなるべくフィットするものを。メガネに関しても使用した際目に入る花粉の量は約40%減少し、花粉症用のメガネでは約60%減少したとのことです。

洋服選び

ウールなどの素材は花粉が付着しやすく家に持ち込んでしまう量が多くなってしまいます。花粉が付着しにくい綿や化学繊維のものを選ぶようにしましょう。

帰宅時

花粉を家に持ち込まないよう、家に入る前に服や髪をよく払ってから家に入りましょう。また顔や喉にも花粉が付着しているので、洗顔やうがいなども行うと良いでしょう。

食生活や体調管理

バランスのとれた食生活や規則正しい生活、適度な運動が重要です。最近ではバナナを定期的に摂取することで花粉症による症状が改善されたという結果がでているようです。バナナの成分が免疫バランスを改善しアレルギー症状を抑える働きがあるそう。

身体を冷やさないようにする

体温が1℃低下すると免疫力が30%低下すると言われています。免疫力が低下することで、花粉に対する抗体の働きが弱ってしまいます。

加湿をする

乾燥していると花粉が舞いやすくなります。加湿することで花粉が水分を含み重みによって舞いにくくなります。また、湿度を40~60%に保つことで、喉や鼻などの粘膜を保護することができます。

5.花粉対策のツボ

花粉症の辛い症状にオススメのツボをご紹介致します。ツボ押しをする際はあまり強くグリグリ押すのではなく、痛気持ちいい程度の力でリラックスして行いましょう。

目の充血やかゆみ、目の腫れぼったさに

鼻づまりを緩和

顔に関する症状全般に

胃腸から症状を軽減

抗アレルギー作用や鼻の不快な症状、ホルモンバランスを整える耳つぼ

血液の材料となる鉄分の吸収を促進するビタミンC

自律神経はビタミンCを摂ることで整えられるので、ストレスが強くかかっている方で冷え症の方はビタミンCが有効です。季節の変わり目は寒暖差が激しく自律神経が乱れがちですので、季節の変わり目に冷え症になる方にも有効です。

6.まとめ

花粉症の症状を抑えるにはできるだけ花粉に触れる機会を少なくすることです。花粉の飛散状況は日本気象協会や環境省の花粉飛散情報で見ることもできますので花粉の時期はチェックしてみてください。
花粉症の症状がひどくなると粘膜が腫れ、余計に症状がひどくなる場合があります。その前に我慢せず薬を服用するのも一つの手ですが、花粉の症状がひどくならないよう事前の対策や日頃の体調管理が重要です。

記事の監修鍼灸師

萩原 美穂(はぎわら みほ)